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【生物】肺の働き どのように酸素と二酸化炭素を交換しているか?

学習Q&A 生物
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肺とは

肺(肺臓ともいう)は、酸素を体内に取り入れて、二酸化炭素を体外に出す働きをするための器官です。では、そもそもなぜヒトは酸素が必要なのでしょうか?

体内の細胞が活動するために、養分と酸素が必要だからです。その内の養分は、口から食べる行為によって取り入れて、分解・吸収を通して血液に入っていきます。

酸素はどのように体内に取り入れるでしょうか?

下のイラストで確認しましょう。

細胞が活動するために、ヒトは養分と酸素を取り入れることを示すイラスト。

イラストを見ると、酸素は口や鼻から呼吸によって取り入れていることが分かります。では、酸素はどのように細胞まで届けられているのでしょうか? この記事で考えましょう。

空気(酸素)と食べ物は、同じ口から入っていくのに、どうして一緒に混ざらないのかな?

口を通り過ぎると、食べ物の道(食道)と空気の道(気管)に二手に分かれています。普段はどちらも開いていますが、食べ物を飲み込むときは、気管への道は閉じられて、食道の方に流れるな構造になっています。
それでも万が一、気管に食べ物が入ってしまったときどうなるのでしょうか? 皆さんも経験があると思いますが、ムセこんで、吐き出します。

養分の分解・吸収については、以下の記事をご覧ください。

【生物】食べた物はどのように小腸の柔毛で吸収されるのか?
食べた物の分解と消化の流れについて解説します。消化酵素の働きと柔毛からどのように吸収されていくのでしょうか?

 

どのように空気を出し入れしているか?

口や鼻から取り入れられた空気には、何が含まれているでしょうか? 空気の成分は約80%が窒素ですが、約21%の酸素が含まれています。この酸素を含んだ空気が気管という道を通って肺へと入っていきます。

それから空気が肺に入るとき、肺が広がり(膨らみ)ます。このように肺が変形することによって肺の中に空気が入ります。空気は、気管から枝分かれした気管支に入っていきます。さらにその先端にある肺胞という小さな袋に到達します。

肺のイラスト。気管から枝分かれした気管支があって、その先に肺が左右にある。

空気の流れ 口 → 気管 → 気管支 → 肺胞
※気管支と肺胞は肺の内部

肺はどのように膨らんだりしぼんだりするのか?

肺自体には筋肉がないので、自力で膨らんだりしぼんだりできません。

肺の形はどのように変形するのでしょうか?

肺は肋骨や横隔膜に覆われています。これらの肺の周辺にあるものが、呼吸で動くことによって、中にある肺が風船のように膨らんだりしぼんだりします。

横隔膜とは … ヒトの胸と腹の間にある筋肉の仲間です。息を吸うときは下に下がり、息を吐くときは上の戻ります。ちなみに、「しゃっくり」は、横隔膜のけいれんが原因です。

下の実験では、容器は胸郭ストローは気管ゴム膜は横隔膜風船は肺を表しています。ゴム膜を下に引っ張ると(息を吸い込んだとき)、それに合わせて容器内の風船が膨らみます。ゴム膜は戻すと(息を吐き出したとき)、風船はしぼみます。呼吸によって、肺はこのような変形を繰り返しています。

風船を使った肺のモデルの実験。
ゴム膜を下に引っ張ると、容器内の風船(肺)は膨らむ。

肺胞の中では何が行われているか?

肺胞は、気管支の先端に無数にありますが、直径約0.2mmほどのサイズで、両肺で数億あります。この小さな袋で酸素と二酸化炭素が交換されています。

肺胞があることによって、空気の出し入れができる表面積がかなり大きくなります。この面を平にすると、テニスコート1面分にもなります。これによって効率的に酸素・二酸化炭素の交換を行うことができます。

肺胞と毛細血管の間では、酸素と二酸化炭素の交換が行われています。

下のイラストのように、一つ一つの肺胞で、交換が効率的に行われています。吸った息(酸素を含む)が肺胞に到達すると、酸素は肺胞の薄い壁を通って毛細血管(肺動脈)に取り込まれます。逆に、毛細血管(肺静脈)から、二酸化炭素が肺胞の薄い壁を通って肺胞に入ってきます。

肺胞を取り巻いている毛細血管は、酸素と二酸化炭素の交換で血液の物質の割合が変わることによって、肺静脈から肺動脈に変わります

ちなみに、肺動脈を流れている酸素を多く含む血液を動脈血といって、色は鮮やかな赤色をしています。また、肺静脈を流れている二酸化炭素を多く含む血液を静脈血といって、暗い赤色をしています。

肺胞と毛細血管の断面図。酸素と二酸化炭素のやり取りが行われている。

このように、空気と血液の間で気体が交換されることを肺呼吸といいます。

ここで、吸気と呼気の物質の割合と見てみましょう。

窒素(N2酸素(O2二酸化炭素(CO2
吸気(吸い込む息)78%21%0.03%
呼気(吐き出す息)78%16%4%
※数値はおよその数値です。上記の物質以外にアルゴンなどがあります。

窒素は空気中の大部分を占めているので、吸気もほとんどが窒素になります。呼気の窒素の割合も、ほぼ変わりませんが、酸素と二酸化炭素の割合が変わっていることが分かります。

注意したいのは、吐き出す息が酸素から二酸化炭素に変わる訳ではありません。あくまでも、吸気も呼気も酸素の方が多いのですが、二酸化炭素は、吸気よりも呼気の方の割合が大きくなるという意味です。

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