あられとひょうの違いは?
霰(あられ)も雹(ひょう)も、上空から降ってくる氷の粒のことです。
霰(あられ)と雹(ひょう)の違いは何ですか?
氷の粒の大きさ(直径)が違います。
| あられ | 霰 | 直径5mm未満の氷の粒のことです。 気象庁では直径2~5mm程度のものを呼んでいます。 |
| ひょう | 雹 | 直径5mm以上の氷の塊のことです。 |
以下、霰と雹はひらがなで表記します。
あられとひょうの日本での天気記号は以下の通りとなっています。

どのように降ってくるのか?
あられやひょうはどのような仕組みで降ってくるのか見てみましょう。
ひょう
ひょうは、直径5mm以上の氷の塊のことで積乱雲で生成されます。積乱雲は雲の底から頂まで数千メートルに達します。そのため積乱雲の低い所では0℃以上、高い所ではー20℃~ー40℃以下になることがあって、相当な気温差が生じます。
- 上空にある氷晶に過冷却雲粒がくっつくと凍ると重くなります。この部分は不透明な氷になります。
- 重くなると落下します。落下すると気温が上がるので表面がとけて水の膜ができます。
- 上昇気流によって再び上げられていって、溶けていた部分が凍ります。この部分は透明な氷になります。
- 1~3を繰り返して、どんどん大きくなります。不透明な氷と透明な氷が何層にも重なって年輪のような模様になります。
- 大きくなって重さが上昇気流に耐え切れなくなると落下します。落下するときに地上付近の気温によってある程度溶けますが、溶け切らないで5mm以上残っているとひょうになります。

過冷却雲粒とは … 雲を構成している水滴は、大気中に不純物が無い環境では、ー40℃くらいまで冷却しても凍結しないで液体のまま存在することがあります。これを過冷却雲粒(かれいきゃくうんりゅう)といいます。過冷却雲粒は何らかの刺激を加えると、すぐに氷になる性質があります。
積乱雲が発達しやすい時期にひょうが降ります。積乱雲は夏の地上付近が比較的高くと上空の気温が低いときに発達しやすくなります。この条件を満たすのが、初夏である5月~7月や10月頃で、この時期に降りやすくなります。(8月~9月あたりも積乱雲は発達しやすいですが、地上付近も気温が高いので、氷の粒は落下するさいに溶けてしまうことが多くなります。)
| 時期 | 地上付近の気温 | 上空の気温 | 地上付近と上空の気温差 | ひょうについて |
|---|---|---|---|---|
| 5月~7月 | 高い | 低い | 大きい | 降りやすい |
| 8月~9月 | 高い | 高い | 小さい | 降りにくい |
| 10月 | 高い | 低い | 大きい | 降りやすい |
また積乱雲は狭い範囲で縦長に発達する雲です。そのためにひょうは狭い範囲(数km程度)に短時間(10分~15分くらい)で降ります。
ひょうの降る速度としては、5mmでも時速36km、10mmでは時速50km、50mmでは時速120kmに達します。ひょうは氷の塊なので、直径が大きくなればなるほど落下速度は増加します。大きさによっては相当なスピードで落下するので、人体・車・家屋・農作物などに被害が及ぶことがあります。
ひょうは北海道・関東地方の北部・東北地方・日本海側で多く見られます。特に福島県・関東地方の北部ではひょうによる被害が出やすい傾向があります。
特大サイズのひょうが降ったという記録が世界中にありますが、2010年にアメリカで直径約20cmのサイズが降ったという公式記録があります。日本でも1917年(大正六年)6月に埼玉県で直径約29.5cmのカボチャ大サイズのひょうが降ったという記録があります。
積乱雲のできかたについては、以下の記事をご覧ください。

あられ
ひょうは、直径5mm未満の氷の粒のことです。
あられのでき方はひょうと同じですが、ひょうのように何度も何度も上下運動を繰り返しません。違いは落下してくるときの直径のサイズということになります。あられには「雪あられ」と「氷あられ」があります。
| 気象庁での分類 | 見た目 | 手触り | |
|---|---|---|---|
| 雪あられ | 雪 | 白くて不透明 | 柔らかくてもろい・すぐにつぶれる |
| 氷あられ | 雨 | 半透明 | 硬くて簡単にはつぶれない |
雪とはどう違うのか?
雪とひょうの違いについて、下にまとめてみました。
- 見た目
雪 … ふわふわとした綿のような結晶
ひょう … 直径5mm以上の氷の粒 - 作られ方
雪 … 雲の中の水蒸気が氷の粒になって、結晶が成長します。
ひょう … 積乱雲の中で氷の粒が上昇・下降を繰り返し、水蒸気をまとって大きくなります。 - 降り方
雪 … しんしんと静かに降ります。
ひょう … 雷雨に伴って激しく降ります。 - 時期
雪 … 寒い時期(冬)に降ります。
ひょう … 5月~7月の初夏や10月に降りますが、真夏にも条件が合えば降ります。
雪の結晶 … 温度や湿度によって形状は異なりますが、基本的な形は六角形になります。
大きく違うのは、ひょうは積乱雲が原因で降ってくるということです。積乱雲は気温差がないと発達しないので、ひょうは初夏や秋を中心に降ります。それに比べて雪は、地上付近が寒くないと溶けてしまうので、冬を中心に降ります。


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