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【天気】世界有数の豪雪地帯 なぜ日本海側は大雪になるのか?

学習Q&A 天気
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どのくらい雪が多いのか?

日本は世界屈指の雪国といえます。なぜそういえるのか記録の面から見てみましょう。

世界一の降雪量は青森県の酸ヶ湯【すかゆ】です。八甲田山中にある温泉地としても有名な所です。気象の歴史家クリストファー・バートによると、年間降雪量は平均で17mとされています。

世界一の積雪量は滋賀県の伊吹山です。1927年(昭和2年)2月14日に11m82cmを記録しています。建物の1階分の高さが3~4mなので、4階建の高さに相当します。この世界記録は未だに破られていません。

降雪量も積雪量を含めた雪に関する記録は、ともに日本が世界一を記録しています。

さらにこんな記録もあります。「AccuWeather」というアメリカの気象会社が提供している、人口10万人以上の都市の年間降雪量のランキングがあります。何とこの中に日本の都市が4つも入っています。一般的に都市部は雪が積もりにくいのですが、このランキングを見る限り、日本は都市部でも雪がよく降ることが分かります。日本は都市部でもこれだけ降るので、山間部などではさらに降ると考えられます。

 都市名国名年間降雪量
(cm)
備考
1青森市日本792
2札幌市日本485
3富山市日本363
4セント・ジョーンズカナダ332カナダ東部
5シラキュースアメリカ314アメリカ北東部
5ケベックシティカナダ314カナダ南東部
6サグネカナダ312カナダ南東部
7秋田市日本272
8ロチェスターアメリカ251アメリカ北東部
9バッファローアメリカ241アメリカ北東部
※AccuWeatherのデータより

ここには含まれていませんが、このランキングに入ってくる記録を持つ人口10万人以上の日本の都市は他にもあります。例えば、弘前市(青森県)、旭川市(北海道)、上越市(新潟県)などです。これはあくまでもアメリカの気象会社が作成したデータですので、参考程度に見てください。それでも間違いなく海外からも日本が雪の多い国であると知られていることが分かります。

降雪量積雪量の違い … 降雪量は降った雪の量で、積雪量は地面に積もった雪の深さを表しています。降った雪が全て積もる訳ではないので、降雪量 イコール 積乱雲になりません。

日本海側とは?

日本海側は北海道から九州までがありますが、この中でも図で示した範囲が冬に雪が降りやすい「日本海側の気候」となっています。上記に出てきた降雪量のランキング上位の都市は、全てその範囲に含まれていることが分かります。

日本海側と日本海側の気候がどこにあかを示した地図。

日本海側の気候は冬に降雪量が多いことが特徴です。この範囲に豪雪地帯も多く含まれています。

豪雪地帯とは … 冬に大量の積雪がある地域のことです。日本は「豪雪地帯対策特別措置法」という法律に基づいて厳密に地域が指定されています。過去30年間の平均積雪積算値(ひと冬の毎日の積雪深を加算していく)について、50m以上の地域が3分の2以上などの一定の要件を満たした都道府県や市町村が指定されています。これは日本の国土のおよそ半分を占めています。北海道地方・東北地方日本海側・北陸地方・近畿地方北部・中国地方日本海側などの日本海側が大半を占めています。豪雪地帯よりもより雪が積もる特別豪雪地帯もあります。

過去に日本で起こった豪雪被害

毎年のように大雪に見舞われる日本海側ですが、その中でも大きな被害をもたらした戦後の記録的な豪雪を振り返ってみましょう。

  • 三八豪雪(1962年12月~1963年2月/昭和37年~38年)
    新潟県から近畿地方北部の日本海側で大雪/死者・行方不明者231名
  • 四八豪雪(1973年11月~1974年3月/昭和48年~49年)
    秋田県を中心に大雪
  • 五二豪雪(1976年12月~1977年2月/昭和51年~52年)
    東北地方・北海道地方で大雪/死者101名
  • 五六豪雪(1980年12月~1981年3月/昭和55年~56年)
    東北地方から近畿地方北部で大雪/死者・行方不明者152名
  • 五九豪雪(1983年12月~1984年3月/昭和58年~59年)
    太平洋側でも大雪
  • 六〇豪雪(1984年12月~1985年2月/昭和59年~60年)
    北陸地方中心に大雪
  • 一八豪雪(2005年12月~2006年2月/平成17年~18年)
    北海道地方から中国地方北部で大雪/死者152名

豪雪という表現で記録されているものはこれほどあります。

また平成以降でも大雪(豪雪ほど被害を出さなかったもの)となったのは一八豪雪以外では、平成13年、平成17年、平成23年~26年、平成28年、平成30年、令和3年~5年があります。地球温暖化が進んでいるといわれながらも、近年では大雪になる年が多くあることが分かります。

日本海側が大雪になる仕組み

日本列島は中央を走る山脈を境に日本海側と太平洋側に分けることができます。日本海側と太平洋側には山脈があることを前提に話を進めていきます。

日本海側は冬になるとユーラシア大陸から北西の季節風が吹いてきます(地図を参照)。北西の季節風とは地図にある通り、北西から南東へ吹き抜ける風のことです。さらに季節風の下にある日本海には暖流の対馬海流が流れていて日本海が暖められています(地図を参照)。

冬の「北西の季節風」が、どのように吹いているかを示した地図。

次に日本海や日本列島などの断面図を見てみましょう。

季節風が吹いてきて、どのように日本海側に大雪を降らせるかを示したイラスト。

ユーラシア大陸から吹いて来る乾いた冷たい北西の季節風は、暖かい日本海の上空を通過すると、上空と海面の気温差によって暖かい空気の上昇気流が起こります。しかもこの空気は日本海からの水蒸気を大量に含んでいます。それによって雲が発生します。

冬に温泉の露天風呂からもくもくと湯気が立ち上りますが、冬の日本海もそのような状態になります。そうなると水蒸気が冷やされていって細かい水滴となってどんどん空気中に漂っていきます。この細かい水滴が成長して雲へと成長していきます。

この空気のかたまりが日本に渡って日本列島の山脈にぶつかります。ぶつかると強い上昇気流が発生して、雲(積乱雲)がさらに発達します。この雲によって日本海側、特に山間部に大量の雪が降ります。

日本海側でしっかり雪を降らせた後は、水蒸気を失った乾いた風が太平洋側に吹き抜けます。このようにして太平洋側が乾いた晴天となります。狭い日本列島なのに日本海側では大雪と太平洋側では晴天と天気が全く異なることがあるのです。

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