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【生物】セキツイ動物の呼吸の仕方

学習Q&A 生物
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概要

セキツイ動物の呼吸の仕方は以下のように分類することができます。

えら呼吸 … 魚類
えら呼吸・肺呼吸 … 両生類
肺呼吸 … ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類

えら呼吸は魚類えら・肺呼吸が両生類肺呼吸はハチュウ類、鳥類、ホニュウ類に分類できます。しかし例外もあるので、上記のように完全に当てはまるわけではありません。

この記事では、爬虫類は「ハチュウ類」、哺乳類は「ホニュウ類」と、カタカナ表記で統一して解説します。

魚類の場合

魚類は陸上動物と異なり、えらで呼吸をします。えらを漢字で書くと「鰓」と書きます。魚類は頭部近くにあるえら(両側にある細長い穴)を使って水中で呼吸をします。表から見るとえらぶたが付いていて、それが規則的に開いたり閉じたりしています。

呼吸とは酸素を取り入れて、二酸化炭素を排出するという行為の繰り返しです。では水中でどのように酸素と二酸化炭素の交換をしているのでしょうか?

魚と鰓蓋のイラスト

魚は口を開けて水を飲み込みます。内部で口とえらは繋がっているので、飲み込んだ水はゲートのようなえらを通過していきます。

魚の頭部を真上から見たイラスト

魚のえらには毛細血管がたくさん通っています。そこを水が通過する瞬間に、水中に溶け込んでいる酸素を取り込み、血管内にある二酸化炭素を水中に排出されます。

酸素は水に存在するのですか?

酸素は水に溶けますが、アンモニアなどの水に溶けやすい気体と比べると、あまり溶けない性質を持っています。陸上と比べてごく微量な酸素ですが、それでも魚が生命を維持するためには十分な量です。ちなみに25℃では1Lの水で約0.083gの酸素が溶けます。それに対して同じ条件下でアンモニアは約470gの酸素が溶けます。

両生類の場合

両生類とは、その名称から分かるように「水中と陸上の両方で生きる」という意味です。幼生の頃は水中で生活しますが、成長して成体になると多くの種は陸に上がります。そのために幼生期は水中でえら呼吸を行い、成体期は陸上で肺呼吸をします。しかし陸上で活動する場合は、肺呼吸に加えて皮膚呼吸によっても呼吸を行います。

幼生期にあったえらは成体へと変態する過程において消滅します。ちなみにウーパールーパー(正式にはメキシコサンショウウオ)は消滅しません。ウーパールーパーは幼形成熟といって、器官が未成熟でありながら、性的に成熟していきます。

両生類の肺呼吸とは
両生類は、私たちホニュウ類のような肋骨を利用した呼吸はできません。両生類の肋骨はそこまで発達していないからです。肋骨の代わりに胸などの周辺の筋肉を使って肺を動かします。ホニュウ類のように肺の気体(酸素・二酸化炭素)の交換効率が良くありません。少しでも効率を上げるために、空気を吸うときに一度口(のど)に空気を溜めて肺に送り込みます。
結果的に、両生類は肺機能が不十分なので、皮膚呼吸によって補います。

両生類の皮膚呼吸とは
両生類の体表は常に粘液によって湿っています。この湿った部分(液体)に、空気中の酸素が溶け込みます。さらに溶け込んだ酸素を皮膚から吸収して血管に取り込みます。皮膚が湿っていることが生存には大切なので、皮膚の乾燥を防ぐために、成体であっても水辺や湿った環境にいることを好みます。種によってどれくらい乾燥に耐えられるのかは異なります。
両生類の皮膚呼吸は、全呼吸量の30%~70%を占めることから、肺の機能を十分に補っていることが分かります。

ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類の場合

ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類の呼吸はによって行われます。しかし同じ肺呼吸にといっても、それぞれに微妙な違いがあります。

ハチュウ類の肺呼吸

ハチュウ類の肺は袋状のもので、ホニュウ類と比べて横隔膜がありません。そのために肋骨を開いたり閉じたりすることによって肺に空気を送り込んだり吐き出したりしています。主に鼻を通して行います。また気管支の枝分かれも複雑ではなく、シンプルな構造になっています。しかし両生類のように皮膚呼吸はほとんど行われません。

一部の種では交換効率を上げるための仕組みがあります。例えば、トカゲの中には口から吸い込んだ空気をいったん喉に一度ためる種がいます。ためた空気は鼻を閉じた後に、喉の筋肉を使って空気を肺に一気に送り込みます。

ヘビの多くは、右肺のみが細長く発達していますが、左肺はほとんどが退化して小さくなっています。

リクガメは、肋骨が甲羅に取り込まれているために、筋肉の動きで肺を膨らませます。魚類のようにえら呼吸ができないので、水中では水面に顔を出して、開口呼吸や鼻を利用して効率良く酸素を取り込みます。ちなみに数時間程度水中に潜り続けることができます(ヒトは1~2分程度)。長時間の潜水が可能なのは、水中では肺にしっかりと蓄えた酸素を効率良く使って、急激に減らないようにしています。

鳥類の肺呼吸

鳥類も肺呼吸を行いますが、肺は小さくて、横隔膜がありません。そのために「気嚢き のう」と呼ばれる特有の器官が肺と繋がっています。多くの種では9つの気嚢があって、前気嚢と後気嚢に分かれています。

鳥の肺と気嚢(前気嚢・後気嚢)のイラスト

気嚢とは肺に付属している薄い透明な膜でできた袋状の器官で、ポンプのように空気をためて体を浮きやすくして、空気を送り出したりする役割があります。

気嚢を使って、呼吸をするたびに肺の中の空気を入れ替えることができるので、肺は常に新鮮な空気で満たすことができ、空気が非常に薄い上空でも、非常に効率良く気体を交換することができます。

ホニュウ類の肺呼吸

ホニュウ類も肺呼吸を行います。ホニュウ類の呼吸に大きく関係しているのは横隔膜です。横隔膜はドーム状の形をしており、胸腔(肺がある方)と腹腔を分けている筋肉性の膜です。これが上下に動くことによって、肋骨に囲まれた胸腔内の圧力が変化して、肺が膨らんだり縮んだりします。

ヒトの肺と横隔膜の動きを表したイラスト
※ヒトの肺と横隔膜の動き

横隔膜はホニュウ類だけにありますか?

横隔膜がはっきりと発達しているのはホニュウ類だけです。全てのホニュウ類に備わっていて、横隔膜が無いと呼吸できません。つまり生存に不可欠なものなのです。

肺の働きについては、以下の記事をご覧ください。

【生物】肺の働き どのように酸素と二酸化炭素を交換しているか?
肺とその中にある肺胞では、どのように酸素と二酸化炭素の交換が行われていますか?

まとめ

セキツイ動物の分類呼吸の仕方
魚類えら呼吸
両生類幼体:えら呼吸 / 成体:肺呼吸と皮膚呼吸
ハチュウ類肺呼吸
鳥類肺呼吸【気嚢を使う】
ホニュウ類肺呼吸【横隔膜を使う】

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