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【天気】なぜゲリラ豪雨は夏の午後に発生しやすいのか?

学習Q&A 天気
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なぜ雲ができるのか?

雨が降るには、雲が発生しなければいけません。では雲のでき方について見てみましょう。

  1. 太陽に光で地面やその付近の水蒸気を含む空気が暖められる
  2. 暖められた空気は密度が小さくなって上昇する。
  3. 上空に行くほど気圧が小さいので、空気は膨張して、気温が下がっていく。
  4. Cが続くと、空気が露点に達して水蒸気が水滴になる。
  5. さらにCが続くと、水滴は氷の粒になるものもある。
  6. 大きくなった粒を上昇気流が支えられなくなると、粒が落下し始める。
  7. 粒が落下するとき、地上付近の気温によって、雪になったり雨になったりする。

気温と気圧の関係 … 空気は気圧が下がると、風船が膨らむように膨張します。それはまわりから押さえつけられる圧力が小さくなるからです。上昇する空気は膨張すればするほど、空気の外との熱の出入りが無いにも関わらず、空気を構成する分子はより大きく動くことにエネルギーを使ってしまうので、どんどん熱が失われていきます。結果的に気温が下がります。このような膨張を断熱膨張といいます。

A~Gの様子をイラストを見ながら確認してみましょう。

雲のでき方(A~E)

雲のでき方を示したイラスト

 

雲のできた後の雨や雪の降り方(F・G)

雲から雨や雪が降るイラスト

積乱雲とは

積乱雲とは強い上昇気流によって鉛直方向(重力が働く方向)に発達した雲のことです。簡単にいうと背が高い巨大な雲なのです。雲の一番高い所は数千メートルから1万メートルを超えることもあります。この雲は短時間で強い雨を降らせます。この雨は風を伴ったり雷が発生することもあります。さらに雹(ひょう)が降ることもあります。

積乱雲が降らせる雨の特徴から分かるように、積乱雲がゲリラ豪雨の原因となります。

ちなみによく混同されやすい積乱雲と入道雲についてまとめてみました。

入道雲とは … 雲の頭の部分が平らではない形をしている雲のことで、正式には「雄大積雲」(積乱雲に発達していく手前の状態の雲)とも呼ばれます。坊主頭のように雲の上方が丸い形をしていることが名称の由来です。この雲が発達した場合は積乱雲になることもあります。入道雲(雄大積雲)と積乱雲はどちらも降雨がありますが、入道雲は雷や雹がなし、積乱雲は雷や雹がありと区別することができます。

ゲリラ豪雨とは

近年では短時間で強い雨のことを「ゲリラ豪雨」と呼ぶことが増えてきました。

ゲリラ豪雨とはどんな雨なのでしょうか?

ゲリラ豪雨という言葉は通称で正式な気象用語ではありませんが、マスメディアを中心に使用されています。そのため気象庁のような公的機関では、そのかわりに「集中豪雨」「局地的大雨」などの表現を使用しています。

ゲリラとはもともと「小さな軍事組織が行う奇襲・待ち伏せなどを含む攻撃」を指しています。この雨が場所も時間も予告も無く突然降る(襲って来る)ことからこの言葉が使われています。

1970年頃にはすでにこの表現が一部の新聞記事で使用されていましたが、広く知られたのは2008年です。この年の8月に東京都練馬区周辺で発生した豪雨によって被害が出ました。このときにマスメディアによって頻繁に使用されるようになりました。結果としてこの年に「新語・流行語大賞」のトップ10に選ばれています。(ちなみにこの年の大賞は「アラフォー」と「グ~!(エド・はるみのギャグ)」)これ以降近年では頻繫に耳にするようになっています。

このように、「ゲリラ豪雨」は浸透し始めてからまだ日が浅い言葉といえます。

なぜ夏に発生しやすいのか?

夏の地上付近の空気は、暖かくて湿度が高い状態になります。それに対して上空には冷たい空気が入ってくると、いわゆる「大気が不安定な状態」になります。

気温差が大きくなるほど上昇気流は強くなります。そうすると積乱雲が発達しやすくなります。次のイラストを見てみましょう。

通常の雲と積乱雲の上昇気流の違いついて示したイラスト

通常の雲の場合、暖かく湿った空気は上昇すればするほど、空気自体が冷えていきます。そうすると上空の気温と差がなくなって上昇は止まります。
ところが積乱雲の場合、暖かく湿った空気は上昇すればするほど、空気自体が冷えていくことは同じです。しかし、上昇する空気がまだまだ暖かいと、空気はまだまだ上昇しようとします。それは上昇する空気がまわりよりも暖かいと、まわりの空気よりも軽いからです。結果として、まわりの空気と気温差がなくなるまで上昇します。それは上空かなりの高さになります。そして上昇し続けた結果、背が高い積乱雲となるのです。

なぜ午後に発生しやすいのか?

通常一日で一番気温が高くなりやすいのは、昼を過ぎた午後2時~3時頃になります。これは季節に関係なくその傾向があります。正午(12時)頃に太陽からの熱を受け取る量は大きくなります。しかし地面に熱がしっかり吸収されるのに時間が多少かかる関係で、実際には正午頃から数時間経過した午後2時~3時頃が気温が高くなる傾向があります。

つまりこの時間帯が地上付近の気温と上空の気温に差が大きくなるので、上昇気流が発生しやすくなるのです。暑い夏でも午後はさらに高くなります。一般的に一日の最高気温も午後2時~3時に記録されることが多いです。

この結果、夏の午後の時間帯はゲリラ豪雨が起きやすくなります。

夕立とは、雨量に関わらず夏の午後から夕方に降るにわか雨(激しい雨とは限らない)のことです。古くから俳句の季語として親しまれてきました。一方でゲリラ豪雨は激しい雨のことを指すので、夕立とは雨量の捉え方で違いがあるといえます。どちらも気象庁が使用する正式な語ではありません。

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