連体詞とは?
連体詞とは、活用がなく名詞だけを修飾する自立語のことです。
連体詞の「体」は「体言」のことを指します。体言とは活用がなく主語になれる自立語のことです。主に名詞・代名詞などが相当します。
このように、体言を前から詳しく説明する語のことを連体修飾語といいます。
自立語 … それだけで文節をつくり意味が通じる語のことです。連体詞以外には、動詞、形容詞、形容動詞、名詞、副詞があります。
ちなみに、助詞・助動詞は単独では文節にならず、自立語の後ろに付いて意味を添えるので、自立語ではありません。
修飾する … ある語に情報を付け足して、より詳しく説明することです。連体詞は修飾する側(修飾語)、それに続く名詞は修飾される側(被修飾語)になります。
活用がある … 後に続く言葉や文中での働きによって語形が変化することです。つまり活用がないとは、その後にどんな語が続いても語形が変化しないということです。
連体詞の例
| 種類:具体例 |
|---|
| 「~な」で終わる:大きな・小さな・おかしな・いろんな |
| 「~の」で終わる:この・その・あの・どの・例の・ほんの |
| 「~る」で終わる:あらゆる・ある・いわゆる・かくたる・きたる・さる・とある |
| 「~が」で終わる:わが |
| 「~た・だ」で終わる:たいした・とんだ |
| 「~ぬ」で終わる:あらぬ |
連体詞の意味
- 例の ……… 話し手と聞き手の両方が知っている特定の人・物・事柄を指すときに使います。
- ほんの …… 量や程度が少ないことを表していて、「たった、わずかな」という意味です。
- あらぬ …… 古語で、現代の会話ではほとんど使われません。「望ましくない、不都合な、思いもかけない、意外な、別の・他の」などの意味があります。
- かくたる … 漢字で「確たる」と書きます。「はっきり定まっている、疑いなく確実な」などの意味があります。誰が見ても確実にそう言える状態を指します。日常的な会話ではあまり使われません。
- とある …… 漢字で「或る」と書きます。「ある特定の~なのだが、具体名を示さない」という意味があります。「ある~」というよりも「とある~」という方が、より文語的な表現になります。
- とんだ ……「思いのほか、意外な、思いがけないほどひどい、道理にはずれた」という意味があります。多くは悪い意味で使われます。
連体詞を使った例文
<「~な」で終わる>
・彼は大きな問題を抱えています。
・意見の小さな相違が見られる。
・隣の部屋から、おかしな音が聞こえてきました。
・いろんな意見がある。
<「~の」で終わる>
・この本を読む。
・その人に会う。
・あの映画を見たいです。
・どの服を買いますか?
・彼は例の問題について説明しました。
・ほんの一瞬、眠ってしまいました。
<「~る」で終わる>
・あらゆる方法を試しました。
・ある日、友達と映画を見ました。
・彼女は、いわゆる「優等生」です。
・彼には確たる(かくたる)証拠があります。
・来たる(きたる)試験に向けて、毎日勉強しています。
・去る(さる)5月10日に、イベントが開催されました。
・とある町に、小さなカフェがありました。
<「~が」で終わる>
・わが国は美しい自然に恵まれています。
<「~た・だ」で終わる>
・これは大した(たいした)問題ではありません。
・昨日はとんだ目にあいました。
<「~ぬ」で終わる>
・彼はあらぬ疑いをかけられました。
「大きな」と「大きい」の違いは?
連体詞の扱いでよくある間違いとして、形容詞と連体詞の見分けで間違いが起きます。代表的な例として「大きな」と「大きい」をあげることができます。
意味はほぼ同じですが、品詞が全く異なります。「大きな」はこの記事でも取り上げているように連体詞ですが、「大きい」は形容詞になります。
連体詞と形容詞には次のような違いがあります。
| 連体詞 | 形容詞 | |
|---|---|---|
| 活用 | 活用がない | 活用がある |
| 使う所 | 名詞の前 | 名詞の前・文末など |
| 言い切り | いくつかのパターンがある | (基本的に)~い |
形容詞の「大きい」は次のように活用されます。
| 活用形 | 未然形 | 連用形 | 仮定形 | 連体形 | 仮定形 |
|---|---|---|---|---|---|
| 続く語 | ウ | タ ナル・ナイ | (言い切り) | トキ | バ |
| 大きい | 大きかろ | 大きかっ 大きく | 大きい | 大きい | 大きけれ |
連体詞と形容詞のどちらも、名詞の前において修飾する働きがありますが、何か違いがありますか?
どちらも名詞を修飾しますが、連体詞は抽象的なもの、形容詞は具体的なものを修飾しやすいといわれています。
例)大きい家、大きい体、大きい木、大きい目、大きい字
例)大きな問題、大きな責任、大きな変化、大きな成功、大きな違い、大きな事件
「小さな」と「小さい」についても同様のことがいえます。


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