どのような違いがあるか?
「畳(じょう)」は文字通り、畳の枚数で部屋の広さを表します。例えば、8畳なら畳8枚分の広さと考えることができます。「帖(じょう)」も畳の枚数や部屋の広さを表す単位で、基本的に「1畳 = 1帖」と考えることができます。
それではこれらの単位はどのように使い分けられているのでしょうか?
畳 … 和室などの畳を使用している部屋に使用できる単位
帖 … 和室・洋室に関わらず使用できる単位
畳と帖に関する明確な定義をありません。あくまでも一般的な使い分けを紹介しています。
畳の起源と歴史
畳は日本固有の敷物です。どんな歴史があるのか見てみましょう。
古くは縄文時代~弥生時代に、稲わらを床に敷いたことが起源とされています。農耕民族であった日本人は、身近にあった稲わらなどを敷き詰めていたと考えられます。
時代が進んだ奈良時代の文献「古事記」や「日本書紀」には、「畳」に関する記述が見られ、奈良の正倉院にも、聖武天皇が使ったとされる当時の畳の一部が残されています。このことから少なくとも奈良時代には畳が存在していたといえます。
しかし、この時代の畳は現代人がイメージするようなものではなく、床に折り畳んで持ち運び可能な敷物(カーペット)のようなものであったと考えられます。
正倉院 … 奈良の東大寺の北側にある倉庫建築です。正倉院には聖武天皇ゆかりの品々やシルクロードを通じて伝わった舶来品がおさめられています。
平安時代には貴族の座る場所にだけ畳を敷くようになります。さらに、鎌倉時代~室町時代になると、書院造の発達によって、部屋全体に畳を敷き詰める「畳敷き」が一般化していきます。
江戸時代には武家や町家にも広がり、現代にもつながる畳の寸法(サイズ)などが整えられていきます。
明治時代以降、洋式建築の広まりによって、畳の比率は次第に減少していきます。戦後はフローリングの普及によってさらに減少します。しかし現在でも、和室、宿泊施設、歴史的な建築などに使われていて、畳は日本建築に欠かせないものとなっています。
畳の材料は「い草」です。い草とは単子葉類でイグサ科の植物です。湿地や浅い水中などの水はけの悪い低地で成長する多年草です。世界では日本、朝鮮半島、台湾、中国などの温暖な地域に分布しています。日本では北海道~九州の全国各地に生息しています。現在、国産畳用のい草の大半は熊本県産です。特に熊本県八代地方は温暖で水も豊富な地域で、栽培に適しています。
帖の起源
帖という漢字には、もともと「折りたたんだもの」「重ねたもの」という意味があります。畳の歴史から分かるように、古代では、移動式で敷物のように折り重ねられるものであったために、畳を数える言葉として帖が使われるようになりました。(帖は畳の他にも紙や海苔などをまとめて数える単位です)
時代が進んで、部屋全体に畳を敷き詰めるようになっても、畳一枚分の広さをそのまま「一畳」や「一帖」という部屋の広さを表す単位として定着するようになりました。
なぜ、現在は「帖」の方がよく使われるようになりましたか?
現在の家は和室が少なくなったために、フローリングが敷かれている洋室などの部屋には畳が使われていません。仮に、図面に部屋の広さの単位に「畳」を使ってしまうと、畳があるかのように誤解を受けてしまいます。そこで、「畳1枚=帖1枚」であることから、和室以外は、畳のかわりに「帖」が多く使われるようになってきました。畳の方は、和室などの畳を使用している部屋に限定して使われるようになりました。
畳の広さには違いがある
京間【191cm × 95.5cm / 約1.82m2】
本間・関西間とも呼ばれています。豊臣秀吉が活躍していた桃山時代の頃に考え出された畳のサイズといわれていて、江戸時代の文献の中にも「京間」という言葉が出てきます。畳の中で最も大きいサイズです。京都を中心として関西地方、中国・四国地方、九州地方などの西日本で広く用いられてきました。
六一間【185cm × 92.5cm / 約1.71m2】
広島間・安芸間とも呼ばれています。あまり知られていない畳のサイズですが、広島県・岡山県などの中国地方の瀬戸内海沿岸で用いられています。
中京間【182cm × 91cm / 約1.65m2】
三六間とも呼ばれています。名古屋周辺を中心とした中部地方、北陸、沖縄で使われている畳のサイズです。京間と江戸間の中間的な大きさとして江戸時代以降に成立しました。
江戸間【176cm × 88cm / 約1.55m2】
五八間・関東間・田舎間とも呼ばれています。名称の通り、江戸時代の江戸を中心に広まりました。京間と団地間の中間に位置するサイズです。主に関東以北の東日本の家に普及し、現在の一般的な住宅の畳サイズとなっています。
団地間【170cm × 85cm / 約1.45m2】
五六間・公団間とも呼ばれています。畳の中で最小サイズです。高度経済成長期、急激な人口増と住宅不足に対応するために、1960年代に公団が考え出した新しいサイズです。現在では、地域に関係なく全国のアパートやマンションの一般的な規格となっています。
東に行けば行くほど、畳のサイズが小さくなる傾向があります。また京間は団地間の約1.5倍ほどの広さになり、一言で畳といっても、地域ごとによってサイズにはかなりの差があります。
住宅の図面に使われている「帖」はどれほどの広さですか?
上記で紹介したように、畳にはさまざまなサイズがあります。そのために「1畳=1帖」といってもどれくらいの広さがはっきりしません。そこで「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」という決まりの中で、1帖は1.62m2以上とすることが定められています。
参考までに1帖=1.62m2とすると、6帖で9.72m2、8帖で12.96m2、10帖で16.2m2となります。

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