どんな違いがあるか?
どちらも「あらわれる」という読み方をしますが、それぞれに意味が異なります。このように読みは同じですが、異なる漢字を持つものを同訓異字といいます。
現れる … 人や物・出来事などのが実際に目に見えるようになること
表れる … 感情・性格・影響などの目に見えない抽象的なものが外から分かるようになること
何が「現れる」か? … 形のある物理的なもの
何が「表れる」か? … 形のない抽象的なもの
文化庁文化審議会国語分科会によると、使い方の目安を示していますが、あくまでも参考にするものであり、強制力はないとあります。
【表す・表れる】思いが外に出る。表現する。表に出る。
⇒ 喜びを顔に表す。甘えが態度に表れる。言葉に表す。不景気の影響が表れる。
【現す・現れる】隠れていたものが見えるようになる。
⇒ 姿を現す。本性を現す。馬脚を現す。太陽が現れる。救世主が現れる。
引用:「文化審議会国語分科会」より
漢字の成り立ちは?
これらの漢字は、どのように成立したのでしょうか?
「現」の漢字について
「現」は、「王」+「見る」で、「玉が目の前にあらわれて見える」というイメージを持っている形声文字です。
たまへん・おうへん … 部首の「玉」が左側が付いた「⺩」のことです。「おうへん」ともいいます。玉・宝石・貴重なもの・美しいものに関係する漢字が多いです。
「表」の漢字について
「表」は、「毛(毛皮)」+「衣(衣服)」で、毛皮の衣服の表部分を示した会意文字です。
外にあらわれている面というイメージから、表側、気持ちを表すなどの、中身が外にあらわれるという共通したイメージを持っています。
ころも・ころもへん … 部首の「衣」のことです。衣服・身なり・外見・覆うことに関係する漢字が多いです。
使用例
「現れる」と「表れる」を使用した例文を見てみましょう。
「現れる」を使った文
・人前に姿を現した。
・先生が教室に現れた。
・約束の時間になると、友達が待ち合わせ場所に現れた。
・雲の間から太陽が現れた。
・魔法を使うと、大きな宝箱が現れた。
・PCの画面にエラーメッセージが現れた。
・雨がやんだあと、空に色鮮やかな虹が現れた。
・夜空に流れ星が現れた。
・朝になると、山の上に霧が現れた。
・ストレスで、皮膚に蕁麻疹が現れた。
「表れる」を使った文
・喜びが顔に表れた。
・彼女の声には不安が表れていた。
・緊張が表情に表れている。
・一日の疲れが顔に表れている。
・字にはその人の性格が表れると言われている。
・話し方には人柄が表れる。
・普段の行動に彼の優しさが表れている。
・日頃の練習の成果が試合の結果に表れた。
・長年の経験が仕事ぶりに表れている。
・文化の違いが食べ物にも表れる。
・この分析データには地域ごとの特徴が表れている。
・不景気の影響が、人々の購買行動に表れている。
明確に使い分けることが難しいケースもあり、両方のニュアンスが混同されているケースがありますが、基本的には、「目に見えるようになるものか、そうでないか」で使い分けることができます。


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