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【国語】「検・険・倹」の使い分けについて

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学習Q&A 国語
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漢字の成り立ち

2つの漢字はどのように成り立ったのかを理解できると、使い分けるときに役立つかもしれません。どちらの漢字も左側(意符いふ)で意味を持たせていて、右側(音符おんぷ)で音を出している形声文字に分類されます。

形声文字 … 意味を表す部分(意符)と音を表す部分(音符)を組み合わせて作られた感じです。現在使われている漢字の多くが形声文字にあたります。意味と読みの見当が付けやすいという特徴があります。

まず音符の方は、旧字体で「」と表記されていました。この漢字は「亼(あつまる・あつめる)」と、口が二つ、人が二つを合わせた古い漢字です。もともと「みんなで・そろって」という意味を持ち、複数の人や物がそろっていることを示す漢字でした。しかし、現代の日本語ではあまり使用されないために、漢文・古文などの一部でしか見られません。読み変換でも候補に出すことが困難な漢字です。(Windowsの場合はIMEパッドを使用する)

僉の読み方は音読みで「セン」、訓読みで「みな」です。この音「セン」が時代とともに変化して「ケン」と発音するようになりました。

「検」の漢字

意味:しらべる。あらためる。とりしまる。

音読み:「ケン」
訓読み:「あらためる・しらべる」
常用漢字表には、音読みのみで訓読みは示されていない

漢字の「検」の旧字体は「檢」で、「木(きへん)」と「僉」から成る形声文字です。昭和21年に当用漢字が制定されたことによって、「檢」が簡略化されて「検」になりました。

この漢字のきへんは、さまざまな情報が記録された木簡もっかんを集めてまとめ、その上にふうをするための木の札を指していました。このことから「しらべる・とりしまる」などの意味が派生しました。

木簡 … 古代中国や日本で紙が普及する前後に、文字を墨などで書かれた短冊状の木の札で、公文書・帳簿などのさまざまな記録媒体として用いられました。

「険」の漢字

意味:山や道などが険しいこと。危険な状態や状況のあること。

音読み:「ケン」
訓読み:「けわ(しい)」

漢字の「険」の旧字体は「險」で、「阝(こざとへん)」と「僉」から成る形声文字です。昭和21年に当用漢字には含まれず、昭和56年の常用漢字に含められました。戦後「險」が簡略化されて「険」になりました。

こざとへんは、元の字である「阜」が表している「段のある丘」「盛り上がった土地」「小高い丘」などを意味していました。さらに「僉」にはあつまっているという意味があることから、高く切り立ったけわしい地形が並んでいる状態から、そのような場所には近づくのは危ないので、「険しい・危険」などの意味が出てきました。

「倹」の漢字

意味:つましい。無駄遣いをしない。質素なさま。

音読み:「ケン」
訓読み:「つま(しい)」

漢字の「倹」の旧字体は「儉」で、「人(にんべん)」と「僉」から成る形声文字です。昭和21年に当用漢字には含まれず、昭和56年の常用漢字に含められました。戦後「儉」が簡略化されて「倹」になりました。

「人」と「僉」から、人が多くの物を無駄に持つのではなく、複数の物をまとめて一つにすることを示しています。このことから、無駄を省いた、質素でつつましいという意味が出てきました。

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使用例

「険」の例文

・山道は険しいため、登山者は十分な準備が必要です。
・この地域は険しい崖が多いので、注意が必要です。
・彼の表情には険しかったが、こちらの要求を納得してくれた。
・意見の対立から、両者の関係は険悪になった。
・目標を達成するまでの道のりは険しい。
・人生の艱険かんけんを乗り越える。艱険な道を進むのに、困難を極めた。
 ⇒ 艱険 … 山道がけわしいこと。物事が厳しく困難なこと。

「検」の例文

・健康診断の結果を詳しく検査しました。
・書類の内容を慎重に検討しています。
・事故の原因を検証するための調査が進められています。
・憲法では、検閲することは禁止されています。
察当局はわいろを受け取ったとして告発した。
・この動物園では、チケットを検印してから入場します。
・証言の内容は客観的な検証が必要だ。

「倹」の例文

・彼は倹約を心がけ、無駄遣いをしないようにしている。
・倹約の精神は、長期的な財産形成において重要です。
・彼は非常に倹約家で、無駄遣いを一切しないことで知られています。
・彼は有名人になっても、生活は倹素けんそなままだった。
 ⇒ 倹素 … 生活・身なりが質素で、つつましく暮らすさま。

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