原子のつくり
原子は、中心にある原子核とその周りを動く電子から成っています。原子のつくりは以下のようになっています。

電子は適当な場所に散らばっている訳ではなく、上のイラストにあるように、規則に沿って配置されています(イラストは平面になっていますが、実際は立体的な構造になっています)。
また、電子の数は元素によって異なります。元素の周期表から確認することができます。

周期表には、それぞれの元素の枠内の左上に赤丸で数字が入っていますが、これを原子番号といいます。周期表は原子番号の順番に並んでいます。この原子番号が電子の数と関係があるのです。
原子番号は何を表していますか?
原子番号は原子核の中にある陽子の数を表しています。例えば水素は1個、酸素は8個になります。通常の状態であれば、陽子の数は原子の数を等しくなります。
よって、以下のようにまとめることができます。
原子番号 = 陽子の数 = 電子の数
電子殻とは
電子殻とは、原子核のまわりを動く電子が運動する層状の領域のことです。層は1つではなく、複数の層から成っています。イラストだと円のように描かれていますが、実際は平面ではなく、立体的な構造になっています。

電子殻は、内側からK殻、L殻、M殻、N殻、O殻、P殻、Q殻があります(イラストではM殻までしか描かれていません)。また、アルファベット順に名称が付いています。
なぜ電子殻は、中途半端なK殻から始まるのですか?
電子殻が発見された当時、さらに内側にも小さい殻が見つかる可能性があると考えられたため、A~Jまでの10個分の余裕を残しておきました。しかし実際には、K殻よりも内側の殻は発見されていません。
電子殻にはそれぞれ定員(最大数)が決まっています。「2 × 2n」と計算します。「n」には、内側のK殻から順に1,2,3と数字が入ります。
| 殻の名称 | 収容電子数 | 計算の仕方 | 合計数 |
|---|---|---|---|
| K殻 | 2個 | 2 × 21 | 2個 |
| L殻 | 8個 | 2 × 22 | 10個 |
| M殻 | 18個 | 2 × 23 | 28個 |
| N殻 | 32個 | 2 × 24 | 60個 |
| O殻 | 50個 | 2 × 25 | 110個 |
| P殻 | 72個 | 2 × 26 | 182個 |
| Q殻 | 98個 | 2 × 27 | 282個 |
収容電子数はあくまでも理論上の計算した値になります。現在、各電子殻上では32個よりも多い数の電子を持つ原子は発見されていません。
各元素の電子配置
原子番号1~20までの電子配置を周期表の順にしたものです。
原子番号①の水素を先頭にして、原子番号が増えるたびに、電子が1個ずつ増えていることが分かります。一番の内側の電子殻であるK殻から順に電子が配置されていきます。K殻は定員が2個なので、そこが埋まったら、次のL殻に配置されていきます。
L殻は定員が8個なので、そこまでが埋まった時点で合計10個(K殻2個+L殻8個)になっているはずです。原子番号⑩のネオンがそのような配置になっています。次の原子番号⑪からM殻に配置されます。
M殻の定員は本来なら18個ですが、まだ空きがあるにもかかわらず、8個になった時点で、次のN殻に配置されていることが分かります。
原子番号⑲のカリウムは電子が19個なので、K殻に2個、L殻に8個、M殻に8個、N殻に1個の合計19個が配置されています。一番の外側の電子殻に8個の方だと最も安定した状態となるので、カリウムとカルシウムに関しては、このようなイレギュラーな配置になります。
ちなみに、原子番号21のスカンジウムから、再びM殻に戻って配置されていきます。

最外殻電子と価電子の違い
最外殻電子 … 最も外側の電子殻にある電子のことです。
価電子最外殻にありますが、化学反応に直接関係してくる電子のことです。
上の定義から分かるように、基本的には最外殻電子=価電子と考えることができます。しかし、18族の元素つまり「貴ガス」については例外です(周期表の一番右側の縦列)。周期表でいうと、ヘリウム・ネオン・アルゴンなどがあたります。これらの貴ガスは、最外殻が定員まで埋まっていて、これ以上化学変化をする必要がないからです。このために価電子がありません。
基本的には「最外殻電子 = 価電子」と考える。
しかし、貴ガスについては例外で、価電子は存在しない。
貴ガス … 現在は主に貴ガスが奨励されていますが、以前は希ガスと表記していました。貴ガスと希ガスが併記されているものもあります。
貴ガスのように、内側から外側までの電子殻が電子で満杯になって、安定した状態を「閉殻」といいます。また最外殻に電子が8個入っている状態のことを「オクテット」といいます。これらの配置になると、エネルギーが低く非常に安定した状態になります。
また、同族どうし(縦列)の元素は、最外殻電子の数は等しくなります。これにより同族元素は似たような性質になります。


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