【地理】バチカン市国ってどんな国?

学習Q&A 地理

バチカン市国ってどんな国?

世界で一番面積が小さい国として「バチカン市国」を学習します。この国は「ばちかんしこく」と読みます。「ばちかんいちこく」と読みません。それでは、ここはどんな国かを少し見てみましょう。

面積はとにかく小さいです。東京ディズニーランドよりもやや小さいです。よくネタで出てきますが、東京ドームと比較すると9~10個分くらいです。人口は約600人ですが、そこに大勢の観光客がやって来るので、昼間人口はそれなりに多くなります。

上の地図にあるように、バチカン市国は、イタリアの首都ローマ市内の中心部あります。その国の中にはいくつかの施設や庭園があります。ローマは大きな都市ですが、一つの市の中に別の独立した国があるというのは、不思議な感じがしますね。

イタリアやローマとの関係をまとめると以下のような関係になります。

ここでは、「>」は地理的にそこに含まれるという意味です。

イタリア(国) > ローマ(市) > バチカン市国

バチカン市国には何がある?

この小さな国の中には一体何があるのでしょうか? 

ここにはローマ・カトリック教会の総本山があります。世界中にあるキリスト教の宗派の一つであるカトリック教会の中心地(総本山)なのです。そこには美術館・大聖堂・礼拝堂・広間や庭園などがあります。それらの施設はローマ・カトリック教会と関係しています。そのため、この国で活動しているのはカトリック教会の関係者ということになります。実はその関係者でさえ、ほとんどの人は周囲のイタリア国内の居住地から通っているようです。もちろん、一般人が住むことはできません。

キリスト教には、大まかにカトリック・プロテスタント・正教会の3つの教派に分けることができます。細分化していくともっとたくさんの教派があります。ヨーロッパの各国をその3つの教派で分けると以下のようになります。

・カトリック … フランス・イタリア・スペインなど
・プロテスタント … イギリス・ドイツ・オランダなど
・正教会 … ギリシャ・ウクライナ・ロシアなど

誰がその国をまとめているの?

この国のトップは誰でしょうか?

この国のトップは教皇です。多くの国では大統領・首相が国を治めているので、トップもほかの国とは違うようです。教皇とは何でしょうか?

教皇とは、カトリック教会の最高位の指導者でありながらバチカン市国の元首でもあります。バチカン市国がローマの中にあることからローマ教皇とも呼ばれます。つまり宗教的にも政治的にも、教皇がこの国のトップなのです。

元首とは、国の主権者のことです。例えば、アメリカの元首はトランプ大統領になります。

2025年、ローマ教皇が代わりました。新たに誕生した教皇は初のアメリカ出身のレオ14世です。新教皇で267代目になります。教皇の起源は西暦1世紀にまでさかのぼります。1世紀と言えば、日本は弥生時代でした。まだ邪馬台国が誕生するよりも前です。キリスト教では、そのようなはるか昔から現代まで教皇が続いてきました。

以前日本では、ローマ法王という呼び方も一般的でしたが、2019年に日本政府は教皇に統一するように決めました。それ以降ローマ教皇という呼び方が広まってきています。

どうやったら行ける?

バチカン市国は普通に誰でも入国できます。また、この国に入国するためのパスポートやビザは必要ありません。バチカンに行くためには、どの手段をとったとしても、イタリアにいったん入国しないとバチカンに入国できません。それは、ローマ市内にある小さな国だからです。ですから、イタリアに入国できた時点で、バチカン市国に入国することも可能となっています。

ここは人気の観光スポットとなっています。記事の冒頭でも触れましたが、国の人口数百人に対して観光客数は一日でも万単位にのぼります。予約もできますが、当日券で入る人は待ち時間は長時間になるようです。

このように、多くの人々が見学するために世界中から毎日やって来ます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました